夫婦は陰陽を相互補完する。
これは、わたしが結婚してしばらくしてからわかってきたことです。
ところで、恋愛でうまくいかない人は「親との関係にトラブルを抱える人」であることが多い。
多いというかわたしがこれまで見てきた人たち全員に共通しています。
母か父か、それとも両方か。
親子関係の悲しみを癒やさないまま大人になって、その傷を「癒やすために」その傷にまつわるトラブルを引き起こします。
恋愛での傷の根が深い人ほど、「良い子」です。正確には、「悪い子の自分では愛されない」と思っているから、相手に悪い部分を見せる勇気が持てません。
結果的に、尽くしがち。
ほんとはそれ、見せちゃったほうがいいんです。
悪い部分を見せても自分を好きでいてくれるという、相手への信頼になるからです。
そして、「信頼してもらえている」という相手からの安心も、受け取ることができます。
というか、自分の弱さや悪いところを相手に見せないようにしていると、それをパートナーが「増幅して」見せてきます。
例えば、けなげに文句を言わずに歯を食いしばって頑張っているほど、相手があなたの分までひどいことをやらかしたりします。
なぜかというと、両者の陰陽のバランスを無意識に取ろうとするためなんです。
我が家の場合だと、
いまはわたしが「家事がやりたくないよう!」とわめくと旦那さんは「じゃあお皿だけ洗ってくれる?ご飯は作るよ。協力しよう」と言ってくれて、ほぼ毎日晩御飯を作ってくれます。
でも、昔、黙って頑張っていたときは、彼は全く手伝わないどころか、文句をつけてきたりしました。
今はわたしが「借金作っちゃった」と言うと「大事に使ってよね」と言いながら何十万円もくれます。
でも、昔、わたしが頑張ってやりくり&離れて暮らす大学院に通う彼に冷凍おかずの仕送りまでしていたときは、彼は現地で恋人をつくり、その女性から借金していました。
3年前くらい、わたしが飲みすぎてゲロを吐き風呂場で失禁&気絶すると、彼は介抱してくれたあげく、笑って許してくれました。
「百年の恋も冷めるわあ」
「すいませんでした」
というやり取りはそれなりにあったものの、数年経った今朝も「愛してるよ」と言って構いに来るという、のんきでラブラブした日常です。
ここまでくると、わたしたちも腹に抱える我慢などはなくなり、言いたいことを好きなように言い合うようになりました。
どちらかが何かを我慢すると、相手がその溜め込んだ何かを増幅して返してくる、ということがとことんわかったからです。
だから、怒鳴り合う必要はないけど、プラスでもマイナスでも本音を伝えるというのは大切なことです。
どっちにしろ、何かしら起きるんだから、それなら火種が小さなうちに処理したほうが賢いんです。
すると、結婚してから8年目記念に、指輪を買いに行こうと彼から提案されたのでした。
わたしのやらかしは結構派手めですが、これを超えての今なので、何が起きても彼は私を好きだろうし、わたしはこんなあほな自分も大好きです。いつかロマンスが消えたとしても、人間として愛しているのはお互いに変わらないと思う。
たぶんわたしは、彼がわたしをほんとにすきなのか試したかったんだろう。
「わたしに愛される価値があるかどうか」、行動を通して測っていたんだろうと思います。
割とハードな生育歴だったので、「愛するってなに?」というのが腑に落ちるまで、わたしたちは「こんなことしたら嫌われるんじゃないか」「これでもお前はわたしが好きだって言うのか」「ほんとうにほんきか」というのをお互いとことんやった感があります。
余談ですが、わたしは「怖い」と思うことはなるべくやることにしてます。
(「いやだ」と思うことはやりません。いやだと怖いは違う感覚。いやだと思うことをやると、心が死すので。)
「怖い」の裏には、「コンフォートゾーンを超えるための何か」があるから。
昔は、しあわせになるのが怖かった。
だから、あらゆる手段をつかってしあわせを模索しました。
彼も、わたしの癒やしを通して、彼の中の何かが癒やされたのだろうと思います。
で、しあわせになる過程で、気付いたんだよ。
「わたしがしあわせになると、わたしの親の傷も、その親の傷も、そのまた先祖の傷も、癒やされることになるんだ」って。
だから、世界平和を成したければ、自分自身を平和に保つことが何よりなんだと。
自分の内側の信頼関係を、大事にすることが何よりなんだと。
そのためには、「問題」を押入れにひた隠しにしていては、「まるごとのわたし」として生きることはできないんだと。
そして、わたしたち自身が、この環境を選んで、カルマを清算しにきたんだって。
やりたくてやってんだなって。
そういうことが、わかりました。
で、
「お母さんは良いけど、お父さんは嫌い」
「お父さんは好きだけど、お母さんは苦手」
って、どちらか片方について語る人が割といるのだけど、
夫婦は陰陽を相互補完する存在なので、
お母さんの隠された部分をお父さんが表し、
お父さんの隠された部分をお母さんが表しています。
パートナーの隠された部分を、もう一方は補完するのです。
そう考えると、両親に対する見方がかなり変わると思うのよね。
「そんなことはない」と頑なに思うあなた。
パートナーシップにおいては、「自己肯定感が同じくらいの相手としか、長続きしない」のです。
酷い相手なのにそばに居続けるという選択は、「自分を大切にしている人」ならやりません。
だから、熟年離婚カップルの女性は生き生きしている人が多いですね。
彼女たちにとって、離婚という選択は「自分を大切にする」という手段だったからです。
『相手を大切にすることと、自分を大切にすること、それがイコールであると感じられること。』
健全なパートナーシップって、それに尽きると思うのです。
ご参考に。
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